関西クラシック音楽情報  ・・・音楽賞のページ・・・  (20.1.18 更新)
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 音楽クリティック・クラブ賞

 「音楽クリティック・クラブ賞」とは・・・

 関西に在住する音楽評論家でつくる「音楽クリティック・クラブ」が主催する音楽賞。関西音楽界の一層の活性化を図ろうと、毎年12月に、直近の1年間に関西圏で開催された演奏会のなかから、最優秀とみとめられたものに「音楽クリティック・クラブ賞」、著しい成長を示し今後の活躍が大いに期待されるものに「音楽クリティック・クラブ賞 奨励賞」を贈っている。


 連絡事務所:株式会社 ヤマハミュージック大阪 心斎橋店
       542-0085 大阪市中央区心斎橋筋 2-8-5
       Tel:06-6211-8330
 *「音楽クリティック・クラブ」は、クラブ組織の団体なので、団体としての事務所はない。


 2019年度 (第40回)
 「音楽クリティック・クラブ賞」受賞者決まる


 2019年度 (第40回) の「音楽クリティック・クラブ賞」は、本年1月に行われた選考会で、下記の通り受賞者が決定し、1/15 に贈呈式が行われた。

  音楽クリティック・クラブ賞 本 賞 該当なし
                奨励賞 アンサンブル九条山(現代音楽アンサンブル)
                 同  古瀬まきを(ソプラノ歌手)


 音楽クリティック・クラブ賞は、「直近の1年間に関西圏で開催された演奏会のなかから」選ぶことになっていて、2019年度については、本賞は該当なし、奨励賞については2件が選ばれた。

 こののところ目立った演奏会が少ないので、どういう演奏会が選ばれるのか気になっていたが、やはり本賞は該当なし、奨励賞のみとなった。
 特筆すべきは、その奨励賞2件ともザ・フェニックスホールのエヴォリューションシリーズとして開催されたものであること。じつはエヴォリューションシリーズ自体、多数の応募のなかから選考を経て開催されたもので、エヴォリューションシリーズを評価すべきか、それほど目立った演奏会が少なかったのか、考えさせられる。
 * ザ・フェニックスホールのエヴォリューションシリーズについては《こちら》を参照。
   いま、2021年度の公演企画を募集している。 応募締切 20.6.12 消印有効


 受賞者については、それぞれザ・フェニックスホールのページをを参照。
  《アンサンブル九条山》  《古瀬まきを
  flyer
 前列 左から、受賞者 太田真紀、森本ゆり (以上アンサンブル九条山メンバー)、古瀬まきを (ソプラノ歌手)、上田 希、若林かをり (以上アンサンブル九条山メンバー) の皆さん


 音楽クリティック・クラブ賞

 受賞の理由および対象になった公演は以下の通り


 本 賞  該当なし

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 奨励賞  アンサンブル九条山

■《受賞の理由となった公演》

flyer 19.2.16(土)16:00 ザ・フェニックスホール
アンサンブル九条山コンサート Vol.7 セレクションズ フェニックス・エヴォリューションシリーズ [87]
フルート/若林かをり クラリネット/上田 希 ヴァイオリン/石上真由子 チェロ/福富祥子 ピアノ/森本ゆり ソプラノ/太田真紀 打楽器/畑中明香 曲目:ピエール・ブーレイズ/漂流,イヴ・ショリス/トリオ,ジャン=リュック・エルヴェ/飛行の夢 I ,ジュルジュ・アペルギス/7つの愛の罪,トリスタン・ミュライユ/沈みゆく太陽の13の色 入場料:¥3,000/当日¥3,500 大学生以下¥2,000/当日¥2,500(全自由) 問い合わせ:アンサンブル九条山(e.kujoyama@gmail.com)/ザ・フェニックスホール(06-6363-7999)


■《贈賞の理由》

 アンサンブル九条山は、2010年、京都市にあるアーティスト・イン・レジデンス「ヴィラ九条山」に設立された現代音楽アンサンブル。7名で構成されるメンバーは、いずれもソリストとして優れた実績をもつが、とりわけ日本の現代音楽界での活躍ぶりはめざましく、この分野の担い手として今後が期待される気鋭の奏者達である。2019年2月に大阪市内で開催されたコンサート、「アンサンブル九条山コンサートvol. 7―セレクションズ」では、これまでに手掛けた作品の中から6曲のフランス現代音楽作品を演奏した。作品解釈や演奏水準の高さもさることながら、現代音楽の大家から若手の作品にいたるまで、時に演劇的/視覚的要素のある作品も交えるなどプログラミングもユニーク。そこに親しみやすい解説を交えることで、難解と敬遠されがちな現代音楽を身近なものとし、その魅力を広く伝えられる可能性を示した本公演の意義は大きい。同年11月に京都で行った公演も同等の評価をすることができ、今後のさらなる活躍が大いに期待される。よって、ここに2019年度「音楽クリティック・クラブ賞」奨励賞を贈ります。(能登原由美 音楽クリティック・クラブ)

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 奨励賞  古瀬まきを

■《受賞の理由となった公演》

flyer 19.11.13(水)19:00 ザ・フェニックスホール
古瀬まきを ソプラノリサイタル ~La voix humaine~ フェニックス・エヴォリューションシリーズ [90]
ピアノ/遠藤玲子 字幕/藤野明子 曲目:プーランク/偽りの婚約,團 伊玖磨/ジャン・コクトーに依る八つの詩,プーランク/歌劇「人間の声」 入場料:¥3,000 学生¥2,500 問い合わせ:古瀬まきをリサイタル実行委員会(sopmakiwo@hotmail.co.jp)/ザ・フェニックスホール(06-6363-7999)


■《贈賞の理由》

 リサイタルのタイトルにもなっているプーランクのモノオペラ『人間の声』は、古瀬がこれまでにも何度か取り組んできた演目である。今回のリサイタルでは、自家薬籠中のものとした歌唱と演技で聴衆を魅了した。共演したピアニストである遠藤玲子の演奏とも一心同体となったもので、遠藤の存在は演奏内容の充実のために不可欠であった。大変充実した演奏内容とが繰り広げられたことを評価し、ソプラノ歌手としてのこれまでの演奏活動の集大成として、そして、今後のさらに充実した演奏活動の展開に期待を込めて、2019年度「音楽クリティック・クラブ賞」奨励賞を贈ります。(小味渕彦之 音楽クリティック・クラブ)

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◆ 音楽クリティック・クラブのメンバーは下記の通り。(20.1.15 現在)
  伊東信宏、小味渕彦之、鴫原眞一、嶋田邦雄、椨 泰幸、出谷 啓、
  寺西 肇、中村孝義、能登原由美、響 敏也、福本 健、横原千史 (以上 50音順)


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